昨今大流行が懸念されている新型インフルエンザや鳥インフルエンザ対策に、短時間で殺菌洗浄処理が可能な弊社開発のオゾンミストが最適です。2007年3月首都大学東京 理工学研究科 内田諭博士に殺菌実験及び研究して頂いた実験概要と殺菌結果が弊社ホームページの「技術資料」内にPDF化され掲載されておりますが、今回は改めてこの研究結果を転載し、弊社開発オゾンミストの強力な殺菌力をご紹介させて頂きます。
殺菌実験報告書
作成日:2007/03/21
作成者:首都大学東京報告書内容
- 研究目的
- 実験装置
- 実験方法
- 実験結果及び考察
1.研究目的
近年、国内において賞味期限切れ問題や異物混入事件といった食に関する不祥事が相次いでいる。今後は、HACCPなど基づく食品衛生管理の厳格化が予想される。そこで、共同研究企業のガリューは超音波微水滴とオゾンに着目し、短時間での殺菌洗浄処理が可能な「オゾンミストクリーナー」を開発した。本共同研究では、上記の試作装置を用いて、葉物野菜など通常の殺菌が難しい食品想定した殺菌相乗効果を検証した。大腸菌(E. coli, K-1株)を実験対象菌として、殺菌実験を行った。
2.実験装置
実験装置は、Fig. 1のようにオゾン発生装置及び噴射ノズルからなる。オゾン発生装置で発生させたオゾンを噴射ノズルから20 cm離れたサンプルに照射する。
噴射ノズルからは、オゾンのみ、水のみまたはオゾンと水両方を発射することができる。また、ノズル上部のつまみによって水量を調節することができる。Fig. 1 実験装置概要
3.実験方法
実験手順の詳細
(準備)
- 0.15 M 滅菌済みマンニトール溶液に大腸菌を懸濁し、これを原液とする。
- 原液を5mlずつ滅菌済み試験管に分注し、4℃で保管する。
- Fig. 2からFig. 4のように上部を切り取ったシャーレにろ紙(Whatman Glass Microfibre Filter GF/D)、メッシュ布を重ねて挟み込む。(ろ紙は内部に大量の水が入り込むのを防ぐために、メッシュ布は圧力でろ紙が破れるのを防ぐために重ねて使用した)
- 容器を30 min UV滅菌する。
- 装置はFig. 1のようにセッティングし、容器が水没しないようにする。
- ノズルから容器までの距離は20 cmとする。
(殺菌)
- 容器横の穴から原液を4 ml注入する。
- ノズル直下に容器を設置し、処理を開始する。処理は、水のみ噴射した場合、オゾンのみ噴射した場合、水とオゾンの両方を最大噴射した場合の三通り行った。
- 10 min後、容器横の穴から約2 ml採取する。
(コロニーカウント)- 9 mLのDM溶液に採取したサンプルを1 mL注入し,10倍希釈する。
- 繰り返し,105倍まで希釈する。(Fig. 5(a))
- 試験管から,シャーレ2枚へ各1mL注入する。(Fig. 5(b))
- 溶かした寒天を約20mLずつ各シャーレに注入。(Fig. 5(c))
- シャーレのふたをして八の字にゆっくりと撹拌する。
- 105希釈から103希釈まで手順12〜14を繰り返す。
- 寒天が固まったら裏返して蓋をずらし,表面を乾燥させる。(Fig. 5(d))
- 36 ℃のインキュベーターで24時間培養。
- 30〜300程度のコロニーが生育しているプレートを数える。(Fig. 6)
Fig. 5 コロニーカウント手順
Fig. 6 コロニーカウントプレート
4.実験結果及び考察
実験結果グラフをFig. 7に示す。原液濃度は4×106 CFU/mlであった。水のみの処理では生菌数及び濃度はほとんど変わらなかった。オゾンのみの処理では若干生菌数が減少したが、殺菌と言える効果は得られなかった。これは、風圧及び水圧に耐えるために二重にしたろ紙と布を、オゾンのみでは効率的に通過することができなかったためと思われる。水とオゾンを併用した処理では103倍希釈プレートにおいても生菌は確認されなかった。この時、サンプル内に水が入り込み5 mlだったものが約8 mlになった。通常、水道水などが混入するとコロニーカウントの際にコンタミネーション(対象菌以外の混入菌)が生育するが、今回どのプレートにもコンタミはなく、大腸菌も生育しなかったことから、効果的に殺菌が行われたと考えられる。今後、サンプルとノズルの距離、サンプル濃度、処理時間、水量などをパラメータとしてさらに精査する必要があると思われる。
Table. 1 殺菌実験結果(データ) 103希釈 104希釈 105希釈 コロニー数 原液 -- 414 40/43 41×105 水のみ -- 428 34/40 39×105 オゾンのみ -- 404 31/26 32×105 水&オゾン 0 0 -- 0 Fig. 7 殺菌実験結果(グラフ)
以上の研究結果を参考にして頂ければご理解頂けますように、オゾンのみで殺菌を行った場合と比較しても、弊社開発オゾンミストを使用した場合の殺菌力が非常に強力で有効なことが証明されています。
この研究は大腸菌による実験結果ではありますが、この強力な殺菌力はインフルエンザウィルスなどにも充分対応可能です。
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